第三章　売主の話/3.5.会社の将来がぼんやり心配

　事業承継は表面上のやり取りだけではなく、売主が抱える問題や課題に目を向けて解決していく必要があります。売主・買主ともに目的や目標は異なり、片方の意見だけを優先させると事業承継は失敗に終わります。事業を譲渡するということは、人と人との信頼関係で成り立ち進んでいくので、売主・買主それぞれの本音について理解を深めておくことが必要です。
事業承継をおこなう売主には、次のような問題や課題があります。

3.5.会社の将来がぼんやり心配

経営者として先の行く末を考えた時に、心配のタネは尽きません。事業は、必ずしも安定していることはなく、いつどうなるかわからない不安があるためです。また、後継者や人材不足による廃業への不安もあります。このようなケースでも早めの準備にて事業承継により問題点を解決することで、これらのぼんやりとした心配・不安を解消し会社を更なる成長軌道に乗せることも考えることが可能になります。